mukuのきもち
 
2010年8月10日mukuは17歳でお星様になりました  悲しみが想い出に変わるまで…
 



2010年8月11日を表示

旅立ち

悲しみは深くなるばかりで
沼地に足を取られ、身動きできないみたいに
抜け出せない悲しみに、もがいています

mukuと最後のドライブは
mukuとお別れのドライブになりました
届けられた、ふた付きの棺桶は
顔の位置が星型に縁取られていたけど
やっぱり、私たちの気に入らず
ベットのまま、私の膝に乗せて自宅を出ました

早朝、5時半です
こんな時間だったから、mukuパパも一緒に出かけられました

昨日は早退したし、今日まで休むわけにはいかないでしょう

冷たくなったmukuの頭を
何度も何度も撫ぜてやりました

mukuをしっかり目に焼きつけておきたいのに
焦点は定まらず、ぼやけてばかりです

フロントガラスに、ぱらぱら と
雨粒がぶつかります

晴れ渡った空なのに、台風のせいでしょうか


ふと

耳に飛び込んだ音楽のフレーズ


とりあえず さよなら…


強烈に耳に響いてきました

それは、昨日息子らを迎えに行った帰り

Ayaちゃん「もう一回、もう一回~」の歌が好きなんだよ~ 

と、パパにせがんでセットしてもらったCDでした

ミスチルです

ミスチルぐらいは知ってるけど、
言葉が不明瞭で何を言ってるかわからなく
耳障りだと思っていました

そのCDが、そのまま車内に流れていました


え?
とりあえず さよなら?

そう思えばいいの?

偶然はないと聞いたことがあります
そうだとしたら
この歌詞を、偶然を装い
Mukuと私たちに聞かせてくれたのでしょうか

とりあえず、なら
また会える時が来るのでしょうか

その言葉にすがりつきたい、そんな心境です

この歌のタイトルは「旅立ちの唄」でした

このタイトルと歌詞が、沼地に埋もれた足を少し引き上げてくれたように思えます

いつものように方向音痴のmukuパパと
携帯を忘れてしまった私は
少し道に迷い、指定時間に少し遅れて辿り着きました

昔からあるだけに、なんと古びた焼き場です

委託されてる近所の人でしょうか、軽トラに乗った老人が少し遅れてやって来ました

積んできた箱を見せ、別に焼いてもらってもいいですか?

と、尋ねたら

「どっちでも、好きにされたらええですよ」

結局、ベットのまま小父さんにmukuをお願いしました

最後に、もういちどmukuを撫ぜ
「ありがとう」たった一言しか言えませんでした

小父さんに連れられるmukuを見ていられなくて
途中で、くるっと背を向けてしまいました

こんな寂しい場所で…
申し訳なく悲しくなりました

おとうさん、もうかえろう!

でも、私より数秒長く見送っていました

ここへmukuを迎えに来れるのは、お昼過ぎです

家に戻り、mukuパパの食事と見送りをし
洗濯をしたり…
忙しいと気がまぎれて救われます



お花が届きました

ありがたくて勿体無いです



またお花が届きました

ルビーのママさんです
お悔やみのメールも頂いたのに…ありがとう



弔電も届きました、びっくりしました
mukuの編みぐるみを作っていただき
その後も、個人的にお願いして作っていただいた物もあり
親しくお付き合いさせていただいているトミヤマさんです

弔電を配達してくれた若い男性は、弔電の確認作業をされます

「ご葬儀の日とか、お決まりですか?」

いいえ、ペットなので大丈夫です

……

一瞬、黙ったのち

「実は、私もペットロスなんです
 だからお気持ちはよく分かります」

と、一礼されました

一瞬の沈黙を
「な~んだ」と、思ったに違いない
と、顔をそらしてたのに

ペットロスの若者が、ペットへの弔電を配達してくれました

これも偶然だと思えません

今は悲しみにどっぷり浸かってるけど、苦しみを乗り越えなきゃいけない…と

なのに
その言葉に、また涙があふれます

ブリザーブドフラワーが届きました
コン太ママさんです

こちらはmukuの老化が進んでから
ネットのお友達には不義理ばかりしていたのに

お悔やみのメッセージを頂くだけでも
ありがたくて勿体無いのに
もっと、もっと
言葉の交流をしておけば良かった

後悔先に立たず…まさにそのとおりです


muku兄に

一緒にmukuを迎えに行ってくれる? と、聞いたら

「行かん!」

即座に返って来ました

骨になったmukuを見たくないからです
気持ちは分かったので無理強いはしませんでした

やがて、逆算して家を出る時間になりました

じゃ、行ってくるからね

と、二階に向かって声をかけたら

「まって、行くから!」

Ayaママが、行ってあげなさいよ
と、促してくれたに違いありません

ひとりで迎えに行くつもりが
4人での賑やかなお迎えになりました

再び、私の前に現れたmukuは
白い小さな骨だけになっていました
竹の箸が用意されてたものの
骨壷は、小さな小さな湯のみの大きさぐらいの物でした
小型犬だからと言って、それはないでしょう…
形式的に拾って、後は他の子たちの骨に混ざって処理されてしまうってこと?
拾えるだけ拾って連れて帰ろうと思っていたのに

大きな骨壷は持っていないと言われ、
用意されてた紙の手提げに拾って入れるしかないのか…と、考えていたら

「おかあさん、良かったらこれどうぞ」

真っ白に黒の飾り模様が縁取りされたハンカチを差し出してくれました

もったいなくて使うのを躊躇っていたけど
優しさに甘えることにしました

広げられたハンカチにmukuを乗せてやりました
頭蓋骨だけは形のまま残っていました
頭からおでこにかけてのラインは、骨になってもmukuと分かります
2本ほど歯もしっかりと付いていました

あらかた拾い終え、ハンカチでふんわり絞り
紙袋へ収め連れて帰りました

後は、慰霊碑に収めるまでの支払いはしてるけど
当分のあいだ手元に置いておこうと思っています


mukuの葬儀に関しては、こちらの思い通りにはいかなくてmukuに申し訳ないと落ち込んでいたけど

その何倍も、家族の優しさに気づかされました
Ayaママの優しさに助けられました

mukuパパが帰宅して、muku兄の話を聞かせました
mukuパパは

「今日はありがとな」と、Ayaママに声をかけました

「辛いから『行きたくない』
 って言ったのは分かってるんですけどね…

家庭を持っても、親の前では子どものままです
私を気遣う気持ちは持っていながら、
自分の気持ちが勝ったようです
でも、それを上手に汲み取ってくれるお嫁さんが居てくれて有り難いことです



コメント、有り難く読ませてもらいました

ミレママさん
介護パンツ届きました
色々工夫されていて、それだけ大変だったろうと
有り難く感謝しています
使えなくて申し訳ありませんでした

チャッピー母さん
前のブログしか分からないので
その後のチャッピーちゃんが気になって仕方なかったです
また何らかの方法で連絡させてもらいます
大変な中、コメントを残してくれて感謝します


ぷーさん
やはり来てくださってましたか
見守っていてくれて本当に嬉しいです
今度からは、訪問させていただきコメントもさせてもらいますね

ひなママさん
最近は細々とブログだけ続けていて、休んでいたと同じなんです
本当に不義理をしていてごめんなさいね
わざわざ来てくださって嬉しいです
mukuが繋げてくれたご縁なので、まだ大事にさせたいただきたいと思います
また愛らしいひなちゃんに会いたいです



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